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読書の秋です。徳川家康を読む



以前、徳川家康(全26巻、山岡荘八著)を夢中で読んだことがありました。
つい先だって、古本屋さんで「史談家康の周囲、山岡荘八著」(光文社)の随想集を見つけたので、買ってさっそく読みました。

 徳川家康は私にとって、大変に興味深く現代の社会や企業経営にとって示唆してくれるところが多く、感動を覚えながら読んだものでした。

 何故、家康が天下を取れたのか、何故、徳川300年の礎を築けたのか、山岡荘八氏の文学に魅せられて、吉川英治氏の文学とはまた違った人間のタッチ、もちろん、吉川文学も大好きですが、家康に惚れ込んでいる山岡荘八氏の姿が思い浮かばれるしだいであります。

 山岡荘八氏の言葉を借りれば、「信長は破産覚悟で天下布武を考えた革命家であり、秀吉は放漫政策失敗の心痛が原因で病に倒れ、気がおかしくなって死んだ人である。

 いったい経営者が武力革命家や放漫政策の失敗者から何を学びとろうというのか。信長も秀吉もその創業を長続きさせる力はなく、見事に破産してしまっている。」といった冒頭の書き出しであります。

 さらに、「あの無道きわまる乱世に儒教をもって時代精神と道徳を柱に立てたこと」、「仏教徒としての彼の無所有の思想が、彼の周囲の人々を薄給のまま心服させる最大の原因となっている。彼はつねに人も財物も神仏からの預かりものという思想に徹し、節倹家でもあった」、「秀吉の武力進出政策に対して、彼は貿易進出政策をとっている。」となど様々なところで称賛をしています。

 天下泰平を祈り、実行した偉大な人物として描かれています。
将軍になると同時に百姓の切り捨て御免を厳禁し、まじめな百姓が荒地を開墾すると7年間は無税としました。今の政治家に聞かせてやりたいと思います。これは、私の意見ですが。

「百姓には実はいちばん深い理解をもって接していた。それでなければ農業経済時代の国が栄えるわけはない」と書いています。
今でいえば、不況に困窮している国民です。中小零細企業であります。

 最後に家康の遺訓に「もし将軍の政道その理に叶わず、億兆の民艱難することもあらんには、誰にてもその任にとって代らるべし、天下は一人の天下にあらず、天下は天下の天下なり…」と山岡氏は「無所有、無支配、物心の別なしとの一体観に立つ大乗仏教の世を救う菩薩の行者であったればこそ、天下の方からどうぞ治めて下されと、家康の掌中に転がりこんで来たのだろうし、300年の泰平の世も続き得たと思う。」と記載しています。

 長編小説ではありますが、経営者の皆様読んでみてはいかがでしょうか。読み応えありますよ必ずや得ることがたくさんあると思います。
(1999/10/01)

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